【犬の健康】脱・水分不足!水を飲まない愛犬の簡単新習慣

愛犬の水分不足、見逃していませんか?

「最近、愛犬の水を飲む量が減った気がする…」
「夏になると愛犬がぐったりしている…」

愛犬の体の約60%~70%は水分です。
人間と同じように、犬にとっても水は生命を維持するために欠かせないものです。
しかし、水をあまり飲まない犬は意外と多く、飼い主が気づかないうちに“隠れ水分不足”に陥っていることがあります。
特に、ドライフード中心の食生活では、水分不足のリスクが高まります。

犬の体における水の役割

水は、犬の体内で以下のような重要な役割を担っています。

  • 栄養素の運搬
  • 老廃物の排出
  • 体温調節
  • 関節の潤滑
  • 消化の補助
  • 血液循環の維持

水分不足が引き起こすリスク

水分不足は、愛犬の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、以下のような病気のリスクが高まります。

尿路結石症

尿路結石症とは、尿中のミネラル成分が結晶化し、尿路 (腎臓、尿管、膀胱、尿道) に結石ができる病気です。

結石が尿路を塞ぐと、激しい痛みや排尿障害を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。
水分不足は、尿が濃縮され、結石ができやすくなる原因の一つです。

腎臓病

腎臓は、血液中の老廃物をろ過し、尿として排出する重要な臓器です。
水分不足になると、腎臓に負担がかかり、腎機能が低下するリスクが高まります。
慢性腎臓病は、完治が難しく、生涯にわたる治療が必要となる場合もあります。

脱水症状

脱水症状とは、体内の水分が不足し、正常な生理機能を維持できなくなった状態です。
軽度の脱水症状では、元気消失、食欲低下などが見られます。
重度の脱水症状では、嘔吐、下痢、けいれんなどを引き起こし、命に関わることもあります。
特に、暑い時期や運動後は、脱水症状に注意が必要です。

その他のリスク

水分不足は、消化不良、血液循環の悪化、免疫力の低下など、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。

水分不足のサイン

愛犬の水分不足を見逃さないためには、以下のようなサインに注意しましょう。

  • ぐったりしている、元気がない
  • 食欲がない
  • おしっこの量が少ない、色調が濃い
  • 皮膚の弾力がない (背中の皮膚をつまんで、戻りが遅い場合は要注意)
  • 口の中が乾いている
  • 目がくぼんでいる

これらのサインが見られたら、水分不足の可能性があります。
早急に獣医師へ相談しましょう。

おすすめの水分補給方法

愛犬の水分不足を防ぐためには、毎日の生活の中で、自然に水分を摂取できるような工夫をすることが大切です。
ここでは、簡単に実践できる新習慣をご紹介します。

ドライフードに水を足す

ドライフード中心の食生活では、水分不足になりがちです。
ドライフードに水やぬるま湯を足して、ふやかして与えることで、食事から水分を摂取させることができます。
ふやかすことで、消化もしやすくなるといわれています。

ウェットフードを活用する

ウェットフードは、ドライフードに比べて水分含有量が多いため、水分補給に効果的です。ドライフードに混ぜたり、おやつとして与えたりするのも良いでしょう。

新鮮な水をいつでも飲めるようにする

水飲みボウルは常に清潔に保ち、新鮮な水をいつでも飲めるようにしておきましょう。
複数の場所に水飲みボウルを設置するのも効果的です。
自動給水器の利用もおすすめです。

野菜や果物を与える

水分を多く含む野菜や果物 (犬にとって安全なものに限る) をおやつとして与えるのも、水分補給に役立ちます。
  • 犬用のゼリー
  • 犬用のスポーツドリンク
  • キュウリやスイカなどの野菜 (アレルギーや腎臓病などの場合は注意)
ただし、与えすぎると下痢などの原因になるため、適量を心がけましょう。

まとめ

愛犬の健康を守るためには、毎日の水分補給が欠かせません。
「脱・水分不足」のために、できることからはじめてみませんか?

もし、愛犬の飲水量について心配なことや、健康状態に不安がある場合は、自己判断せずに、かかりつけの獣医師や専門家へご相談ください。